第21回開催に向けて

     Japan Expoをご支援いただいている皆様、

　平素よりひとかたならぬご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

　ご承知の通り、去る4月13日にフランス政府による声明の中で、大規模な集会を7月中旬まで許可しないという発表がなされました。これにより、7月2日～5日に予定をしていたJapan Expoの開催が不可能になり、今年のフェスティバルを2021年に延期する発表を致しました。主催者としましても、関係者や来場者の皆様の安全の確保が最優先事項です。大規模な集会を許可するには時期尚早だとのフランス政府の見解を受け、Japan Expoを開催するための適切なコンディションと安全性を確保できないとの判断のもと開催を延期することになりました。

　先行きの不透明さをまだ払拭しきれない現況ではありますが、このような前代未聞の試練に直面しているときこそ具体的に目標を再設定すべきだと考えました。そこで、延期発表の段階では未定であった開催日程を決定しましたのでご案内いたします。

    新型コロナウィルス禍において、弊社ごとになり恐縮ですが、日頃からお世話になっている皆様やご心配をいただいている皆様のためにも実状をお伝えしておくべきかと考え、以下にご報告させていただきます。

　今年の延期は、申し上げるまでもなく手痛い一撃となりました。我々は、年に一回ずつ Japan Expo と Japan Expo Sud （シュード）を開催しています。この二つのフェスティバルの入場チケットと出展ブースの販売のみを収入源とし、助成金なしでフェスティバルの運営開催を行っています。2月下旬に南フランス・マルセイユで第11回 Japan Expoシュードを開催できたものの、新型コロナウィルス感染拡大を危惧した集会への対応措置に従い、入場制限を行いました。この時点ですでに今年の収入源の一部に影響を受けました。それに加え、今夏のフェスティバルも開催できなくなったからです。

　Japan Expo に関しては、35名の常勤スタッフがフェスティバルの企画・運営準備のために働いています。そして、フェスティバルを成功に導くために多くの参加者に支えられています。約900の出展者、80の非営利団体、200名以上の出演者・アーティスト、パートナーや委託業者の方々。さらに、フェスティバル会期中に弊社が雇用する臨時スタッフ、非常勤芸能従事者、フリーランスの方々の総数は500名に上ります。つまり、弊社スタッフも含め、ご参画いただく企業とそのパートナー、個人事業主などを総計すると、この夏、一万人以上が就労の機会を奪われることになります。この痛手はフランス国内だけではありません。日本からご参加予定だったアーティスト、出展者、公式パートナーの皆様は、早い段階から多大な労力を費やしてフェスティバル参加・渡航のための準備を進めて下さっていました。このように、Japan Expo の開催にお力添えをいただいている各方面の方々にも経済活動の停滞による影響が波及していることに、主催者としての重みを強く感じ入っております。それゆえ、今年の開催延期に伴い直接的に又は間接的に影響を被られた方々のご声援に報えるよう来年の開催につなげたいと考えております。

　我々の体内には、Nekketsuが宿っています…　少年漫画の主人公が、困難に直面しても自己の限界を乗り超える原動力にしていく「熱血」です！振り返れば、初開催から20年、諸々の不測の事態を乗り越えてきました。理由は今回とは異なるものの、2005年に開催延期を余儀なくされたこともありました。しかしながら、再出発により、その後フェスティバルはより一層充実し拡大させることができました。これもひとえに、長きにわたり支援し続けてくださる皆様の存在なしにはあり得ず、そして何よりも「共通の情熱を共有」できているからだと確信しています。

　皆様方の惜しみないご協力とご厚情に深く感謝しております。

　ネット上でのファンの皆様の激励のリアクション、出展者、委託業者の皆様からの心温まるメッセージ、そしてスタッフの強い意気込みほど勇気づけられることはございません。この場をお借りし、心よりお礼申し上げます。

  　来年の開催が皆さんのご期待以上の特別な祭典になるよう、スタッフとともに取り組んで参ります。

更新情報は、引き続き公式サイトやSNSで発信していきますので、宜しくお願い致します。

それでは、次回お会いできる日まで、皆様どうぞお身体にお気をつけてお過ごしください。

                            Japan Expo創設者　サンドリーヌ、ジャン＝フランソワ、トマ

                                                                                                          2020年4月24日